短歌・4ページ

明日が来ることを拒んで縋りつくただ一筋の首吊り遊び

起きるでも眠るでもなく漂って愛される地へどうか私を

屋根やビルに刺さることもよくあって空は意外とちぎれやすくて

頼んだパフェも1人では食べきれず「もう無理」だとわんわん泣きたい

生きるのも死ぬのも拒み夜を待つきみの元まであと6時間

ここはどこわたしはだれでこれはだれわたしはどこでここにはだれが

雨上がり愛する人が待つ元へ電車は柔い私を乗せる

溢れても気付かれないような隅で世界の果てを壊したい歌

アイマイにきみが答える唇は柔らかくて意味がわからない

掛け布団と敷き布団に挟まったここは生きると死ぬの真ん中

 

2粒の10ミリ玉を流し込むどうやらこれは劇薬らしい

ねぇもしさ明日私が死ぬんなら何もない夜なわけないよね

大荷物ここで帰れるわけがない引き返すにも目の前に、きみ

さっきまで触れ合っていた唇が「愛している」と別れを告げる

コーヒーを一気に飲んでスマホ閉じあなたの車探す雨の日

白昼夢私は私に殺され蜜も毒もない青い実へと

何色に染まらぬ頃の頬の色 2月3月、好きだった人

永遠を誓うにはまだ脆いから明日も遊ぶ約束をした

「好き」だとか言わないきみが皿洗い排水口のネットを替えた

こんなにも一緒にいるのにきみの顔見てると泣けるこれからも泣く

 

なにもない、なにもないんだこの先もあのとき決めた「左へ曲がる」

ねぇみんなそっとしといてくれるならわっと泣きたいわっと泣きたい

わたし西あなたは北へなんでかなデート避けられ日曜日、晴れ

悟ったか諦めたのかきみは言う「永遠なんてどーでもいい」と

座布団で寝てたら痛くなる体 つけっぱなしの電気、エアコン

外食で父のお祝い誕生日大皿つつく家族の奇跡

この人は明日何時に起きるのか時間と気分ズレてる土曜

幸せを運ぶ車の窓越しにサッと映った黒い人たち

「今ここで誰か助けてくれるなら」頭の中を駆ける10代

星に訊く明日のことと彼のこと自分に牙を向けるくせして

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